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2007/10/25

今は亡き、愛し君へ贈る詩~Ⅰ~

今我が家で猫を飼っていない。

 

今月の19日、死んでしまった、最愛の猫。

14年間という長い日々を、共に生きた猫だった。

おばあちゃんの家で生まれ、俺の10歳の誕生日のその日に、プレゼントとして最終的に我が家に連れて来られた猫だった。

14年前の自分は、まだ子どもだった。

だから、家に猫が来たことが嬉しくてたまらなかった。

いっぱい触って、猫じゃらしであそんで。

もともと動物が好きだったから、楽しくて仕方なかった。


我が家にやってきたその見知らぬ猫が
家族の一員となるのに、時間はかからなかった。
みんなこの猫のことが大好きだった。
一番自分が構ってた気がする。

そのせいか、アイツはとても懐いてくれた。

普段は構おうとすると「今そんな気分じゃないんだけど?」

とでも言うようにクールに無関心を装う。

そのクセに甘えたいときはすぐに喉を鳴らし寄ってくる。


部屋に行こうとすると、その足音を聞きつけて、すぐに後を追いかけてくる。

夜寂しくなると、その部屋のドアを開けようとする。

得意技はドアを開けること。

でも開かない場合はドアにジャンプして体当たりをして、「開けろ!」とせがむ。

あまりに煩わしいから開けてやると、今度は人の布団を占拠する。

普段態度がデカイくせに、実は小心者の猫。

頭良いくせに、バカ猫だった。

 

「おネコ様」
 

まさに、お猫様。
自分を追いかけてくるちょっとぽっちゃりとしていたあいつが
とても愛しかった。
この14年は、我が家にとって、色々なことがあった14年間だった。

勿論、自分にとっても。


色んなことに悩んだ、泣いた、苦しんだ。

親にも友達にも誰にも言いたくないこと…

いろんなことが沢山あった。

辛いことがなかったなんて、言えはしない。

 
でもそんな時、いつも傍にいてくれたのは、この猫だった。

涙を流した時は、静かに顔を覗き込んできた。

いつだって寄り添っててくれた。

 

ずっと変わらないと思った。

家に帰ればいつでも会えると思った。

 

この猫に、どれだけ自分は支えてもらったことだろう。

我が家が今こうしていられるのも

コイツのお陰だったのかもしれない。


 

今はもう、よく分からなくなってしまったけれど。 

勿論いつまでも自分も家にいるわけではなかった。

仕事するようになった。

 

だからいつしか猫と会うのも

自分が帰る、毎日に6、7時間だけとなっていた。

 

それでも帰った時に見せる

今までと変わらない猫の態度に安心した。

 

そうやって、月日は流れていった。

自分が社会人になって、1年が経った頃のことだった。

 

母からの電話。

 

猫の調子が悪い。

エサをあまり食べないのだと。


まぁダイエットにいいんじゃない?

心配なら病院に連れて行けば?自分は軽く言った。

 
どうせすぐ治るだろ。

あいつが調子悪いなんてことはないさ、大丈夫。

 

確かにこのごろ猫と遊んでいた時
少し痩せたと思ったのも事実だった。
でもまぁ大丈夫だろう。
高齢猫でもあるし、そういうものなのだろう。

そうやって深刻には考えなかった。
この時はまだ
何も考えてはいなかった。

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