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2007/10/26

今は亡き、愛し君へ贈る詩~Ⅱ~

しばらくしたある日、また母から電話が来た。

 
今、猫は入院してる
もしかしたら、あと数日で死ぬかもしれない、と。

「死ぬ」

意味が分からなかった。入院してるだって?
まさか、そんなに悪いはずはいだろう?

猫に会いに来てやってはくれないか。


そろそろ退勤の時間だけど。

お前が一番可愛がっていたようだから
会いに来てやってはくれないか。

…正直いって、今すぐ帰るのは面倒だ。
しかも、あまりにも急すぎる。一体何をいってるんだ。

それが本音だった。

 
考えてみるよ。

そう言って電話を切った。
切ってから、考えた。

親が心配性で大げさに言ってるだけじゃないか?

今すぐ帰るの結構大変だし、お金もとられる。

めんどくさいな。

それが本音だった。


でも、心のどこかで胸騒ぎがしているのも事実だった。
以前「少し痩せた」と感じていたことが、

心の中で引っかかっていた。

 

 

そして翌日の朝にお見舞いしに行くことにした。


こういう時の自分の思い切りの良さには驚かされる。
でも…猫の為だけに朝起きする?
バカだな、自分も。どうせ大したことないのに。
何してるんだろ、自分…

本当、こんなこと思ってた自分はバカだった。

今になって思う。

この時のこの選択は正しかったのか?

自分がお見舞いしに行ったことに、意義はあったのだろうか…

 

この時自分がもし違う選択をしていたなら、

こんなに辛い思いは、しなくて済んだのではないか?

今になって、そう思う。


入院といっても、昼間点滴などをして預かってもらい、夜も泊まってもらうという話だった。

だからマグロのエサを持って母と一緒にバスにのって、猫のいる病院へお見舞いしににいった。

車内での母の発言にムカついたが、今それは書きたくない。

お猫様は実は小心者だから、病院で心細い思いをしてるだろう。
今日は昔みたいに一緒の布団で寝てやるか。
そんな風に考えながら、車の窓から外を見ていた。
もうすぐ会えるのが嬉しかった。

動物病院に到着。

病院は、犬、猫、たくさんの動物達でいっぱいだった。

 

迎えにきました。

そう言ってしばらく待つと、奥の部屋に案内された。

どうせ大したことないんだろうと思った。それよりも

自分は会えることの嬉しさでいっぱいだった。
 
 

けれど、この気持ちは一瞬で裏切られることとなる。

喜びの大きさは、その悲しみの深さを助長するだけだった。

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